その2−回想

 平成13年 3月24日午後に発生した『安芸灘地震』を思い出した。
 当時、私はユーザー先でオペレーション中だった。休憩する事にして、事務所から出て電話を掛けようとしたその時に発生。
 足元が小刻みに揺れ始めた。「でかいのがくるかな?」と思った時にガタガタと揺れる。
 お客さんはパニック状態。私は不謹慎にも興奮状態。でも、実家や老朽化が激しい祖母宅が気になり、お客さんと話をして終了。
 すぐに高速に乗った。合間に奥さんに電話を掛けると運良く繋がる。
 私 『大丈夫?』 妻 『死にそうになったけど、大丈夫。部屋の中が滅茶苦茶。』
 私 『今からすぐに帰るから、婆さんの所ヘ行こう』 妻 『早く帰ってきてよぉ』
 高速道路は私が乗った後すぐに閉鎖となり間一髪。帰宅すると家の中は凄まじい事になっていた。
 妻の証言によるとこうだ。
 <大きく揺れ始めた途端にTVやステレオを載せていたシェルフが倒れかけてきたので慌てて支える、生きた心地がしなかった>
 その状態で5分間HOLD状態だったそうだ。片付けをそこそこにして祖母の家に行く。
 お袋もいたので、妻をそこに降ろし会社へ。3人の上司に電話するが、こういう時は繋がらない。
 とりあえず、片っ端からユーザーに電話を掛け安否の確認をする。皆無事だったので、帰宅。

 我ながら、よく覚えているものだ。