その1

 午後7時過ぎに起きた最初の揺れは瀬戸内の沿岸にも届いた。マンション6階建ての5階は揺れる揺れる(震度1のくせに)
 営業車で聴く為にMDを編集していたら横揺れが...
 慌てずに、「奥さんと外に出て〜」と考え奥さんの元へ行くとトイレ掃除真っ最中のうちの奥さんは便器をしっかり掴んでHold状態...
 私 『外に出ようか?』 妻 『う、動けない....』
 私 『大きな揺れがくるかもしれないから掃除やめて一度外に出ようよ』 妻 『ヒィィッ!!出たいけど、体が動かないのよぉ〜!』
 無言で便器にしがみついている奥さんを抱え上げ外へ連れ出した、落ち着かせる為に。
 落ち着いてから、晩御飯を食べてロードショー見てたら眠くなりそのままzzz...そして12時前に再び揺れる
 妻 『起きてぇー、地震よ!』 私 『じゃあ外に出ようか』
 妻 『怖いよー』 私 『そんなに揺れてないじゃん、大丈夫だって。あれ?この時計電池切れだね〜替えないと』
 等と、たわけた寝言を言いながら外に出る。体内時計は朝方となっていた。
 20秒後、即行で寝室に戻りとりあえず地震速報を見る。その後、のび太君ばりに5秒で寝付く。 
 「恐怖で体がすくむ」というか全く動けなくなる人を、一番身近な家族にいる事が判った。